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2020 9 14


-思い出の味を求めて-

本日は可愛らしいご夫婦が、
曽爾村にお越しくださいました。

「食糧が少ない戦時中、山を登って、榧(カヤ)の実を拾って友達と食べていた。あの苦い味が懐かしい。」

そう語るのは新潟出身の栁さん。大学時代に奈良市内にきて、京都へ移住したが奈良がやっぱり好きで戻ってきた。元々大学教授で、今は栄養に関する勉強をしている。

小さい頃に食べていた思い出の味を辿って、本を執筆中に「榧の実を商品化した」という曽爾村の新聞記事をみた。

曽爾村には民家沿いにある、暮らしと共に時を経てなお現存する榧と、山の中で育ってきた天然記念物にも指定されているヒダリマキガヤの珍しい群生地がある。

陽気な栁さんは、この日も落ちている榧の実をみつけては拾って、シトラスの香りが広がる青々した皮をむき、種を物ともせずかじりはじめた。灰汁抜きをしないと苦くて食べられないものを生でそのまま。。。

「あれ、昔とまた味が違うのお。」大人になったのだ。体も変化し嗅覚も効かなくなったという。

それでも子供の頃の記憶に残る「かやの木山の」という童謡はなんとなく覚えている。
たまたま通りかかった地元の榧に詳しいおっちゃんとも交流し、嬉しそうに歌ってくれた。

どこか古くて懐かしい、曽爾村。
豊かで美しい光景が今日も広がっています。